大江戸かあるて 鍼のち晴れ 集英社文庫 -時代小説-

患者の命か、金か。
江戸一番の医者をめざす心優しい青年に
現実が突きつけられたとき――

幼い頃に父と母を亡くし、貧しさと戦ってきた17歳の駿。誰よりも辛く苦しい経験をした彼は、弱き者を守る医者になるべく、江戸にある日本一の講習所"杉坂鍼治学問所"に入所する。腕は確かだが、偏屈で守銭奴の間市についた彼は、間市が患者の命よりもお金を優先する姿勢に疑問を抱く。そんな中、余命幾ばくもない吉原の元遊女とその息子に出会い――。感動と学びが詰まった、青春時代長編。

解説:早見俊

2023年06月20日